研修のご案内

臨床心理研修における到達目標

研修1年目の到達目標

  • 予診を通じて診断に必要な情報を正確に聴取することができる。
  • ロールシャッハ・テスト、SCT、MMPIなどの人格検査、WAIS、WISCなどの知能検査、PARS、Connersなどの発達障害の検査、HAM-D、Y-BOCSなどの症状評価、WCST、MMSEなどの認知機能検査、など各種心理検査を実施、解釈ができる。
  • 対話、観察、心理検査などを通して、総合的な見立てを構築できる。

研修2年目の到達目標

  • 精神医学・臨床心理学についての基礎知識を獲得し、治療のための見立てができる。
  • 見立てを修正しながら、さまざまな患者と継続的な心理療法を行うことができる。
  • うつ病、強迫性障害、パニック障害等の治療(認知行動療法や森田療法など)ができる。
  • 後輩心理士の予診、心理検査の指導ができる。

研修で身につけることができる主な心理検査

人格検査

  • ロールシャッハ・テスト
  • MMPI
  • 東大式エゴグラム
  • Y-G性格検査
  • P-Fスタディ
  • 文章完成法
  • バウム・テスト

知能検査 発達検査

  • WAIS、WISC
  • 田中・ビネー知能検査Ⅴ
  • ITPA
  • K-ABC
  • 新版K式発達検査
  • コース立方体知能検査
  • DAM、JART

認知機能 作業検査

  • ウェクスラー記憶検査
  • ベンダー・ゲシュタルト・テスト
  • ベントン視覚記銘力検査
  • WCST
  • ADAS/Cognistat
  • MOCA-J、FAB
  • HDS-R/MMSE
  • 職業適性検査

症状評価

  • HAM-D、HAM-A、LSAS
  • MADRS、EDI-Ⅱ、IES-R、DES-Ⅱ、CAPS、PANSS、BPRS
  • Y-BOCS、DY-BOCS
  • ヤング躁病評価尺度

発達障害アセスメント

  • M-CHAT、PARS
  • CAADID、CAARS
  • Conners3、ADHD-RS
  • ADI-R、AQ
  • Vineland-Ⅱ、感覚プロファイル

心理療法の研修について

心理療法は、対話を通して、患者さんの生活歴・生育歴や生活状況、現在置かれている環境、病状、医療や心理療法に期待するニーズなどを把握し、見立てを行って、信頼関係を築きつつ、援助の方向性を示していくことが基本です。研修では、この基本スキルを身につけることをまずは重視します。
上記の対話スキルを基本としつつ、当科では、患者さんの病状や各心理士のもつ技能に合わせて、認知行動療法(うつと不安の統一プロトコル:UP、認知処理療法:CPT、曝露反応妨害法:ERPなど)、森田療法、EMDR、自我状態療法、家族療法、ブリーフセラピー、臨床催眠、フォーカシング、動作法、芸術療法など、さまざまな治療方法を柔軟に取り入れ、患者さんに関わっていきます。心理療法の中で生じていることの理解を深め、援助の構築に役立てるために、心理力動論、認知行動論、人間性心理学、システム論など多様な臨床心理学理論を学ぶことを推奨します。
心理研修生の心理療法のオリエンテーションは、人により、あるいは、学んだ大学院の文化により、さまざまであると思いますが、当講座には、多様な治療的工夫を歓迎する風土があります。各自がこれまでに培ってきた心理療法のオリエンテーションを援助に生かすとともに、新たな治療的関与のスキルを身につけて、援助の幅を広げていくことや援助の質を向上させていくことも重視します。

浜松医科大学医学部附属病院精神科での研修スケジュール(例)

8:15 病棟ナースカンファレンスに参加
8:30 病棟全体カンファレンスに参加
9:00 病棟診療グループのカンファレンス・回診に参加
9:30 初診の患者の予診(現病歴、生活歴、家族歴等の聴取)
予診について先輩心理士によるSV
10:30 外来・病棟の心理検査の実施と解釈、心理療法
12:00 昼食
13:00 予診後の初診の陪席、外来・病棟の心理検査の実施と解釈、心理療法
14:30 病棟レクリエーションへの参加
15:30 所見作成
17:00 心理検査についてグループSV
心理療法についての個人SV(適宜職員の心理士が実施)

一週間のスケジュール(例)

  職場 内容
浜松医科大学での研修 教授回診、心理検査、心理療法、所見指導、精神医学講座勉強会
関連病院(単科精神科) 心理検査、心理療法
関連病院(精神科クリニック) 心理検査、心理療法
浜松医科大学での研修 予診、初診陪席、心理検査、心理療法、所見指導
関連病院(総合病院) 予診、初診陪席、心理検査
関連病院または休日 (※研究、学会の手伝い等が入ることがあります)
  • 浜松医科大学および外勤先にて、各々雇用契約を行い、日給で給与が支払われます。
    雇用形態としては非常勤勤務を掛け持ちする形となり、週5~6日程度の給与となります。
  • 外勤先での心理検査の解釈、所見作成、心理療法についても、指導・助言を行います。

講座のご案内

定期的に実施している講座

  • 職員、研修生合同での事例検討会(毎月1回)
  • 心理療法実践研修会(毎月1回)

不定期で実施している講座

  • ロールシャッハ・テストの実施とスコアリング
  • ロールシャッハ・テスト事例検討会
  • WAIS、WISC等の陪席
  • 症状評価尺度(うつ病、統合失調症、強迫性障害)の実施方法
  • バウムテストについて
  • 不安障害への森田療法
  • 物質関連障害の治療
  • 人格障害の治療
  • 解離と自傷行為への対応
  • トラウマ治療の実際
  • 強迫性障害の治療
  • 集団精神療法の実際
  • スクールカウンセラーの仕事

研修修了後の進路

当科の研修を修了した心理士は、150名を超えており、県内・県外の医療機関や、行政機関、教育機関で活躍しています。
研修は2年間が目安ですが、そのまま当講座に残る方や関連病院、関連諸機関に就職される方も多くいます。修了後も当講座で築いたネットワークを生かし、地域の心理士とのつながりやサポートを得ながら、仕事をしていくことができます。
地元に戻る選択をされる方もいますが、研修修了後に当講座で主催する研修会に参加されるなど、多くの方が2年間で培われた関係を維持されています。研修生はさまざまな地域から集まりますので、修了後に先輩研修生のネットワークを通じて就職される方もいます。
いずれにしても、長期的な観点に立ち、多様な経験の中から、自身の臨床観を徐々に構築し、自身の臨床スタイルや生活スタイルを築き上げることを重要視し、将来的なキャリアアップを支援していきます。
  • 浜松医科大学子どものこころの発達研究センター
  • 静岡県摂食障害支援拠点病院
  • 浜松医科大学医学部附属病院
  • 国立大学法人 浜松医科大学
  • 静岡県摂食障害支援拠点病院

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