CINICAL PSYCHOLOGIST 臨床心理研修生募集

医療領域での実践を基礎に、さまざまな関連諸機関と連携をし、
研修生に実践の場を提供しています
当講座では、毎年、臨床心理研修生を受け入れています。
当講座の臨床心理研修(約2年)では、多様な精神疾患をもつ方々と接することを通して、精神疾患について理解を深め、適切な援助を構築する力を身につけることが目的です。当講座の臨床心理研修は、多様な経験の場を研修生に提供することを通して、「臨床実践の場での学び」を積み上げていくことができる点が特徴です。

研修のコンセプト

精神医学講座臨床心理室では、心理臨床を実践していくにあたって、いかなる領域においても、下記のような3つの技能が求められると考えています。

見立てる力

当事者の方を援助するためには、その方がどのような状況に置かれており、どのような精神状態や特性があり、どのような援助の可能性があるのか、どのような展開が生じる可能性があるのかなどについて見立てることが必要です。見立てを行うためには、対話や観察、心理検査などを通して情報を収集する力が必要となります。加えて、精神医学や臨床心理学の知識を獲得し、実務の中で実際に知識を運用する力が必要となります。心理検査の施行、解釈ができることのみならず、対話のプロセスの中で当事者を総合的に見立てていく能力が求められます。多くの当事者の方と関わることや、当事者と継続的に関わり、最初に立てた仮説を検証・修正することを通して、見立てる力を身につけていくことができます。

つながる力、つなげる力

援助者としての自分と当事者の方(とその家族)とがつながることができるよう、信頼関係を構築する力です。加えて、信頼関係に基づき、家族と当事者の関係性を扱うことや、必要な関係諸機関など、当事者が利用可能な資源に当事者をつなげていくことも必要となります。そのためには、どんな資源が地域に存在するのか、その資源の特性も含め、周知しておくことも重要です。また、多職種とつながりを持ち、協働しながら、援助していく姿勢を身につける必要があります。

対話する力

対話をするプロセスを通して、見立てを柔軟に修正しながら、当事者に見立てを伝え、問題の解消に向けて、面接プロセスを構成し、方向付けていく力です。一方的な指示に陥ることや、ただ受動的に話を聞くだけに留まってしまわずに、双方向の対話を重ねていくことで当事者やその家族を支援していく力が求められます。また、1対1の個人面接のみならず、家族との同席面接や集団療法など多数の方と双方向的な対話を行う力も必要です。
上述のような技能を身につけていくことは、一朝一夕になしうるものではありません。さまざまな経験の積み重ねの中で徐々に養われていく力であると考えています。必要な知識や技能は多岐にわたり、学びを長期にわたって継続していくことが重要です。
当科の臨床心理研修生制度は、多様な経験を積む中で、こうした3つの技能を実践的に涵養できるよう、医療領域での実践を基礎に、教育、行政、福祉などのさまざまな関連諸機関と連携をし、研修生に実践の場を提供しています。また研修先には、心理研修生の先輩方がいる場も多く、幅広い経験層の方々からなるネットワークがあるため、日常的に臨床上の困難について相談することが可能です。「研修生」という名称を用いていますが、実際には当科を含む、多様な現場での職員となって実務を行いますので、相応の責任が伴いますが、現場での実践をサポートする体制が整っています。
  • 浜松医科大学子どものこころの発達研究センター
  • 静岡県摂食障害支援拠点病院
  • 浜松医科大学医学部附属病院
  • 国立大学法人 浜松医科大学
  • 静岡県摂食障害支援拠点病院

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